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宮崎県の大崩山、モチダ谷コース撤退!【5月15日(金)】
宮崎県、祝子川(ほおりがわ)渓谷の奥に、大崩山登山口がある。まずは、14日に登山口に駐車スペースがあるかを確認。5台程度路上に縦列駐車ができそうだ。平日にそんな沢山の人が来るとは思えないし、早朝出発だから心配はない。
トイレのある、祝子川温泉第2駐車場に停めさせていただく。来る途中にスーパーで夕食を調達してきたが、魚の安さに驚いた。お肉や野菜も安いが、品数も豊かで羨ましい。私の夕食は、神奈川では珍しい‘とび魚のお刺身’。だってたっぷり入って¥298なんだもの。それに白ご飯を買って、丼にしちゃうんだ。他にも太刀魚や、シイラ?なんだか色々な種類のお刺身も安かったよ。それで、車の中でガッツリいただきました 根子岳登山後と、3時間半くらいの運・/span>で疲れていたので、フラットにならないマーチの車内でも、直ぐに安眠
起床3時半。祝子川温泉駐車場出発が04:50。登山口まで10分くらいの運・/span>。私が準備を整えていると、直ぐに1台の車が来た。一足先に05:06に歩きだす。
私の計画したコースは、Aコースに書いてある、‘モチダ谷コース’だ。ピンク色の線で示されているように、1番長い距離を歩く。下山は乳房岩を通る、Bの湧塚コース、緑の線である。
5時ともなれば、相当明るいはずだが、ここはずっと光があまり入ってこないルートだった。
避難小屋を05:22に通過。
ここは下山してくる予定の湧塚分岐。05:38。
登りは三里河原からモチダ谷へ入るため、通過する。
ポーンと明るい沢に出た。06:00。天気は良いのに、暗い道を歩き続けると、どうも気分もイマイチだっただけに、この沢がオアシスのように感じた。
少し深いところを見ると、15?位の魚が素早く泳いでいる。
なんか嬉しくて、元気良くどんどん上流に進んで行ったものの、いっこうに標識がなく、赤テープも見当たらず、「しまった!見失った!!」と思い、この場所まで引き返し、現在地を確認。
よくよく見ると、‘ハクノ’の地名が。
昭文社の地図では、「吐野」「はけの」である。まあ、これなら問題ないと思いつつも、なんかイヤ〜な予感。
先ほど引き返した道は間違いではなかった。今度は慎重にケルンやテープを拾いながら進んで行く。
踏み跡は確かにあるけれど、かなり荒廃している。
このルート、本当に迷いそう。標識は全然出てこないし、目印もずーっと途切れてしまったり、赤テープを辿ってみたら、単なるテン場のような所に焚き火の跡があるだけの行き止まりだったり。
引き返すべきか、でも、踏み跡は辿れる程度にあるのだから、やはり計画通りに進んでみよう。
2万5千分の1の地図と、磁石で方角を合わせたまま片手に持ち、じっくり進んで行く。
おお!シャクナゲがポツリと咲いている。
滅入りそうな気分を励ましてくれる。
楽しみに来ているのに、遊び心を忘れてはいけないでしょ。自分で自分を盛り上げるのだ
おぉっとー
ヤダヤダ何の骨 鹿だな、きっと。
やっぱり不安になってくるぅ
だめだめ!冷静に判断しなくちゃ本当に遭難しちゃうよ。しっかりしなくちゃ
この後、沢が枯れ沢となり、間違いなく方向は正しく登っているのだが、全く踏み跡なし。テープなし。
正しい尾根方向に向かうには藪漕ぎになる。
20mほど進んでみたものの、もしわからなくなって引き返そうと思っても、枯草で踏み跡は残らないし、元に戻れないということは、先に絶対的自信がなければ許されない。高度がわからないので、あとどのくらい突き上げればいいのかわからない。
登山口から迷いながら、休憩をしながらであっても、既に4時間が経過している。来た道を引き返すにしても、十分気を付けなければ見失いそうなルートだった。
帰りの飛行機の時間を考えても、乗り遅れるわけにも行かないし、ここは『勇気無き撤退』をすることに決めた。
決めたとなると、それまで縛られていたような緊迫感は解かれていき、安全に下山することに集中できた。
ケルンがあるなら、最後まで目印が欲しかった。。
でも、わかってる。自分の力量不足と、根性不足だということが。
帰りは早かったなー。
下りだからというのではなく、やはり一度歩いた道は、多少迷うポイントはあったにせよ、やはり見当がつくのだ。
ここまで来れば一安心。
大崩山避難小屋。11:16着。
この小屋のドア向いにルートマップがあり、私の選んだモチダ谷ルートは記入されておらず、その辺りは「自然保護区につき、手つかずの状態です。」とか書いてある。えーっ それならこんな見えにくい場所だけでなく、登山口にある、ルートマップに書こうよ と、思った次第です。
この小屋の中は広くてキレイ。
炭が使えるんだね。
避難小屋から登山口までの道のりで見える沢。対照物が無いので大きさがわかりにくいが、あの一番大きな岩は、高さ7〜8mあると思う。
登山口に11:40着。
精神的にブルーな登山だったなー。
でも、時間通りに無事に下山できたので良しとしよう。
祝子川温泉に戻り、大崩山群を見ながら、ゆっくり湯に浸かる。
ここの温泉は、淡く白みがかった群青色で、とても心地良かった。
温泉から上がって、こちらで‘だご汁’をいただいたが、妙に美味しかった。
また来年か、その後か、きっと大崩山には登頂するぞ ただし、もうモチダ谷には行かない
今回の九州は熊本の根子岳、宮崎の大崩山、どちらも冷や汗だった。
今回といわず、私の場合、何もなくスンナリっていう山行の方が実は少ないのかもしれない でも、怖がりなだけに留まっている部分もあり、自分の力を最大限発揮することで、一応経験という力になっているように思う。これからも、めいっぱい楽しもう っと。
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コメント
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訂正と追伸
球磨川が蒸発してしまう訳はなかとです(゚ー゚;) 球磨川の水の表面が、気温が急激に上昇する時蒸発して霧 が発生する訳ですたい。今は上流にダムが出来た等の影響により水量が大分少なくなったごたるバッテンがですね。
市房山には10(?)年前に一度登ったことがあっですよ。確かに杉の大木が目立ったですたい。頂上の展・/span>はあまり良くはなかったごたるです。
人吉は情緒のある良かとこですけん、また、球磨川で獲れる鮎 はおいしかですけん、温泉 と球磨川下りにでも一度来なってくだい。
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noriちゃんのブログにわしの生まれ故郷の人吉が出て来て感激ですばい
ryoさんは国宝建築物巡りが趣味とですか。高尚な趣味を持っとらすごたるですたい。
青井神社ですか。なつかしかぁ 青井神社にはよく遊びに行ったです。境内には土俵があり夏には相撲大会が行われとったとですたい。正門横の回廊には幽霊の絵が何枚か展示されとったバッテン、今でも展示されとっとやろかなぁ。宮司の本田さんは熊本工業高校の建築科を出とらすたい。ちなみに、わしは熊本工業高校の工芸科を出とっとです(そぎゃんことは誰も聞いとらんと(゚ー゚;) 読売巨人軍のV9の監督・川上哲治さんも人吉出身で熊本工業高校の機械科を出とらすとばい。オッホン
人吉は小京都と言われとって(全国には小京都がいっぱいあるバッテン)盆地で肥後相良藩5万石の城下町ですたい。温泉もあっちこっちに湧いとります。高校を出るまでは家から100メートル先の鶯温泉 を利用しとりました。日本三大急流のひとつの球磨川が市内の中心ば流れとって、朝方はその球磨川が蒸発して霧が出やすかとです。その霧の中、対岸に城跡がうっすらと浮かんどって、あ〜なつかしかなぁ
延岡からの県道207号線でのアプローチは道が狭いようなので、大分空港から(国道326号線を下赤で右折し、竜子・下祝子線を利用)のレンタカーだったにもかかわらず、たしかに熊本ナンバーでしたね。。。
ごめんなさい。ブログは開設してないんです。
大崩山下山後は、同じく「美人の湯」に入湯し、高千穂観光に向かいました。高千穂の国見ヶ丘からの阿蘇の眺めは涅槃にたとえられて、根子岳はお顔の部分にあたるようです。
国宝建築物見学を趣味としているので、人吉の青井阿蘇神社に立ち寄るのに併せて市房山にも登ったのですが、立ち並ぶ大杉は、屋久島とは違った趣を持っていましたよ。
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ryoさんて、登山口に後からいらした、あの‘熊本わ’ナンバーの方ですね いや〜ビックリ仰天 よくこのブログ、わかりましたね
私もあれだけ迷って沢をウロウロしたのに追いつかれないってことは、どちらかのお尾根コースを行かれたんだなーと思っていました。
頂上からの展・/span>は良かったことでしょうね 羨まし〜い。ええ、必ず大崩山はもう一度行きますよ。
ryoさんも、ブログやっていますか?もし、あの日の記録を載せていらっしゃるのでしたら、教えて下さーい。そして市房山も全く知らないのですが、どんな山でした?
あるぷすさん、実はだご汁はとても美味しかったのですが、トビウオはぬるかったせいもあり、いま一つで、もう一度食べたいとは思わないな
暗めの沢でルート不明瞭だと本当に不安になりますね。本来の大崩山は、あるぷすさんの言われるように、一枚岩や、大きな大きな岩が立ち並ぶ、展・/span>の良い山なんでしょうけれど。
駐車場も、車中泊の場所も、夕食の調達場も覚えているし、長いクネクネ道も覚悟ができているから、2回目は行き易いですよ。よ〜し!来年頑張るぞ
ぺこさん、長文コメント嬉しいですよ
ブログアドレス、わかりました。ありがとう
写真は毎度セルフだからこそ、あのアホらしいポーズも可能ってわけ さすがに大岩のつっかえ棒は私の創作ではないんですよ。最初からああなっていました 不安な時は、あんなことでも人の気配が感じられ、ほっとするものなんですよね。
山の勉強も仕事と同様、あまりしていません 経験的に覚えるっていうヤツですかね。1人で苦労することが、実践勉強かな。なーんて。
阿蘇はのどかな自然豊かでいいですよ〜。温泉もあちこちにあるし、車を走らせると、お洒落なお店もありました。ちょっと寄ってみたかったけれど、時間もなく空港までまっしぐらでしたが。『御宿小笠原』ですか、調べてあるんですね、ぺこちゃんとの旅行のために。私も今回夜勤明け2連休だけで行ってきたので、山じゃなければ尚のこと可能ですよ。行っちゃおう
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yatarouさん、何故モチダ谷コースかというと、一般縦走路であるならば、尾根2つ歩くよりは、1つは沢ルートをとった方が変化があって楽しそうだから。あとは地図とコースタイムから読んで、単調ではない、楽しそうなコースってところかな。
でも、モチダ谷は一般縦走路ではなかったというところが予測外でした。ルートさえ普通にわかれば、歩きがいのある、尾根とは違った側面の見られる個性派ルートだと思いますよ。
でも次回は間違いなく、尾根ルートで行きます
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マナティはよく私の言葉を覚えていてくれるね
そう、山が大好きだから、いつも真剣に向かい合っています。安全に配慮しても、安全なことをしているわけではないからね。
間もなく、アルプスや東北方面の山もグリーンシーズンに入るので、ますます山の選択肢が増えるのだけど、一つ一つ丁寧に楽しみたいと思います。
マナティも海という広大な自然の中に棲んでいるから?、厳しさはよく知っているのね
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マイナーケンチャン、そのネーミングだけでも十分個性的ですから
今回の引き返しは、やはり勇気無しなんですよ。多少ズレても、方角を押さえて登れば尾根の登山道にはぶつかったはずですから。
でも、あれで良かったとも思っています。読図、藪漕ぎ、いずれも経験を積まないとなー。
もう九州にも行って来られたんですね〜☆ 本当にアクティブで感心します
お休みの日に家でぼんやり過ごすことなんてこと、noriさんはないのでしょうね?^^
今回の記事を読んで、登山って本当に勉強が必要なんだな〜と再認識しました。
お仕事ご一緒していた頃から登山なさっていたのは知ってたけど
こんなにも奥深く、そしてよく勉強なさっていることに重ねて感心いたしました
そして記事の構成もとっても面白い♪♪
あの岩を持ち上げてる写真はウケました(≧∇≦)
あの2本のつっかえ棒ももしかしてnoriさんの演出だったりする?^^
そしてもちろんセルフで撮ってるんだよね?
大変な中でも楽しんでる様子が伝わってきて、こちらもフッと笑ってしまいます。
阿蘇といえば私は「御宿小笠原」っていうお宿にぜひ泊まってみたくて
理由はもちろんワンコOKだからなんですけどね^^(検索すればすぐヒットしますよ)
それから、私のブログアドレスは、前のコメントにもリンクさせていたのですが、
HNをクリックしていただければ飛ぶかと思います。
ま、大した記事は書いていないので、お恥ずかしい限りなのですが・・・^^
それから、来月半ばから私の定休は木金に変わります。一応お知らせまで^^
何だかいつもコメントが長文になってしまって、ごめんね〜(^^;;
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帰りの の時間が決まっている、制約の中での初めてのルート。標識がなければ当然不安は募りますよ。「自然保護区で手つかずの状態」であればなおさら。沢伝いではなく坊主尾根コースだと、しっかり標識がついていたのでしょう。高度計も無いし『勇気無き撤退』を決めて正解だったと思います。動物の骨が落ちてて不安が増した後、迷ってどうしようか考え込んでいるポーズと構成がユニークで面白い。
大崩山はその名の通り、岩が崩れた山?大きな一枚岩にしろ大きな岩がゴロゴロしているんだ。持ち上げた岩なんか、どうやって川原に出現したのかだろうか?すごい迫力。
下山後の は最高だもんね。だご汁もおいしそう。スーパーのとび魚 もね。また挑戦したらいいですよ
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はじめまして。直後に登山口に到着したものです。
過去の記録を読ませていただいたところ、同じ神奈川からだったのですね。
今回は、15日に大崩山、17日に市房山に登りました。
大崩山は、モチダ谷コースで登りたかったのですが自分には難しいと判断し、湧塚〜山頂〜坊主尾根と歩きましたが、登山口以降はお会いすることがなかったので、モチダ谷に進まれたのだなと思っていました。
撤退は残念でしたが、あの岩峰からの眺・/span>は再訪の価値ありですよ。
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へ〜ぇ、九州の山ってそんなに険しいんだぁ
昔、『私は山では絶対に死なない』って言ったの覚えてる 《山登りを少なからず本気でやっていて山と向き合っていれば、技術に関係なくどんな人も遭難の危険とはいつも隣り合わせ。自分のレベルを考えて、ルートも装備も検討して、選定し、遭難対策をするわけで、安全が保証される登山なんて有り得ない》これはnoriちゃんの言葉そのまま。自分のレベルを考えた今回の九州編はまさしくその言葉通りの行動だったと思うよ。見かけに寄らず、ちゃんと考えてる人なんだよね〈失礼(^^ゞ〉
それにしても、阿蘇の風景…いいね
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マイナーな山の便りありがとう! マイナーなボクとしては、とても嬉しい 引き返すのも勇気のある証拠。オレだったら、あのまま行ってた!‥どこまでも(-.-;)。結果は見えてる。あの世行きだ 〜 ‥あのー、あんまり個性的とか言わないで ‥これ、普通なんですけど☆ アンタにだけは言われたかないぜ!(-o-;)
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noriちゃんでも、途中撤退なんてことがあるんだね。
モチダ谷コースを選択したのが間違いだな。なんでそんなコースを選んだんだろう。
一般的な坊主尾根コースを行けば問題なかったと思うのに‥‥。
あの状況じゃ〜、引き返して正解だったね。深入りしなくてよかった。
また再挑戦の楽しみが残ったね。
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ryoさん、私のレンタカーは福岡ナンバーだったのですが、熊本空港発着だったんですよ
ブログは開設していないんですね、残念だな〜
国宝建築物に興味が深いのですか。へェー、じゃあ全国あちこちに観に行かれるわけですね?プラスアルファで山も?
高千穂は、私にとっては学生時代の思い出の場所なので、また訪れたい場所の一つなんですが、国見ヶ丘からの景色も是非見てみたいと思います。九州へ行く楽しみがまた増えた
河いるかさん、そうですよね〜。自分の故郷の地名が具体的に出てくるなんてなかなかないですものね。それにしても、阿蘇はもとより、温泉 や球磨川下りや、色々楽しめるところなんですね。霧に包まれた景色って幻想的で好きです。急流下りはちょっと一人では怖いなぁ。興味はあるけど、苦手^^;
市房山も登っているんだ 風景も憶えているのね。
河いるかさんは工芸科出身なんですね。納得
もちろん、また行きますから
お国自慢はいいですね。土地の美味しいものは何かしら?