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光岳
11月8日(日)〜9日(月)の1泊2日、光岳小屋(9月中旬以降は開放無人小屋)利用で行ってきた
いつものように前夜発で自宅
8日(日)朝6時前に‘遠山郷’を出発したが、易老渡へ入る道に迷い、2回ほどUターンする始末だった。いつもはナビが登山口まで連れて行ってくれるが、『易老渡』と設定しようとしてもナビの地図上に道が無いので設定できなかったのだ。アセったぁ〜
そんなわけで易老渡駐車場に 到着したのが06:52
トイレは駐車場横に板に穴を開けただけのものが1つあった。ドアは石で留めてあったが、使うには少々勇気がいるかも
この橋を渡って入山。07:35
まずはありきたりの杉の樹林帯を九十九折りに登って行く。 早くも腰が痛い…荷物が堪えている。もしもひどくなるようなら引き返そうと考えながら歩く。
そのうち広葉樹林帯になり、名残の紅葉が見られる。足元は枯葉が沢山で、サクサクと感触が良い。
入山から30分も過ぎると、すっかり腰の痛みのことは忘れていた
途中途中にこの標識が出てくる。
易老岳までのルートはアップダウンが少なく、ほとんど登りなので高度をしっかり稼げているという充実感がある。道も歩き易く、この道ならば軽装備の日帰りにはもってこいだ。
でも今日は重装備。汗がぼたぼた と落ちるし、身体?は重い。まるで牛歩 辛くなってくると、「シュラフは厳冬期用じゃなくてスリーシーズンで良かったな。」とか、「テントじゃないんだからシュラフカバーも・/span>計だったんじゃないか。」「ダウンと防風ストッパーのフリースを持ったんだから、厚手のフリースはいらなかったな。」とか、食糧から色々なことまで荷物の軽量化を測らなかった自分に後悔の念が
面平08:53
平ら〜緩やかな場所に立派な杉や檜の樹林が広がっている。気持ちイイ場所なので2本目の休憩
アレは木のデベソ?
次は青々とした栂系の樹林帯。ずっと樹林帯が続いても植生に変化があるので、趣きが変わって楽しい
夏場は葉に覆われて展・/span>は全くないのだろうが、落葉後はこうして隙間から景色が見られる良さがある。
これ、2264mピークの三角点。誰が石で囲んだのやら。気持ちはわかる気がする。だってやっとピークらしいピークなんだもの
この先は少し下り、登り返しに両手を使って登るようなところがほんの一瞬あり。このルート上で手が必要だったのは、たっくさんの倒木を越える時と、光石を登る時と、ここだけだった。
易老岳2354m 10:58/11:08
最初はここが易老岳とはわからず、ただの分岐だと思ったほど、山頂の雰囲気に乏しい。
ここで大阪から来たという単独男性に話し掛けられる。
「明日の天気はどうでしょう?」「茶臼方面に少し行ったら展・/span>は開けますか?」「この天気で富士山は見えるでしょうか?雲が増えていますよね。」などなど質問攻め。
私もわかんないよぉー 私はここまで来たら曇りであろうが、多少の雨や雪だろうが行く気で装備してきてるんだもの。それで「これからどうされる予定ですか?」と私が訊くと、「お天気によって決めようと思って。昨日は光小屋でした。」と言う。まだ訊いてくるので、責任をもって答えられる回答を持たない私としては、記念撮影もそこそこに易老岳をあとにする
しばらく行くと展・/span>が開ける場所がある。やっぱり景色が見えると気持ちイイなぁ。
小屋へ行く前に、センジヶ原からイザルヶ岳へ寄る。
分岐12:44 荷物はデポ。
イザルヶ岳2540m 12:52/13:05
朝は雲 が多くて展・/span>を心配したが、正午を過ぎてからスッキリしてきた
山頂は広々しており、360度の山、山、山
ジャンプ
易老岳の後、単独男性2名と擦れ違ってからは、静高平以降、明日の下山広葉樹林帯まで、ずーっと山を一人占め。
光小屋13:19/13:29
9月中旬で営業を終了し、開放小屋となる。開放期はこの階段を上がって2階が入口だ。
キレイだな〜。さすがに避難小屋とは違う。
ザックを置いて、手提げに水分とお菓子、カメラだけ持って、いざ!光岳・光石へ
直ぐに樹林帯に入る。
光岳2591m 13:40/13:43
展・/span>は無いと聞いていたが、10歩も歩かずとも景色は眺められる。
まずは光石まで行って、帰りにのんびりと展・/span>台に寄ることにしよう。
行ってみたい、池口岳への分岐。でもこのルートは踏み跡もかなり薄く、難しそうだから…事前準備をしっかりしないと無理だ。
光石 13:49/14:10
セルフタイマーでかなりダッシュ してここまで
想像していたより大きかったし、もっと1つの石かと思ってた。
無事に最高点に登って記念撮影
右下には大井川源流が流れている。
日差しは暖かいし、風もほとんどなく、奥深い山を存分に味わえ満足
光石上から振り返った光岳方面。南アルプスの山は隠されてしまって見えない。
安全な位置に座り直し、お菓子を食べながら景色とムードに浸る。
辛い登りもこれを味わうとすっ飛んでしまう。
展・/span>台14:19
この三角点が妙に古そうで歴史を感じるので
この分岐が柴沢吊橋であり、その先の長い長いアプローチの寸又峡温泉へと続いている。
小屋に戻ってみると、随分陽が傾いてきている。14:32。
水は十分に持っているが、せっかくなら南アルプスの天然水をいただきたいと思い、小屋横に標識のある水場へ行ってみる。
【この標識には水場往復20分とある】
小屋に入ってしまうのがもったいなくて、もう一度センジヶ原散策。
明るいうちに夕食の支度をしなければ!
レトルトカレーにアルファ米、インスタントスープ。デザートはチーズケーキ
陽が暮れると途端に寒さが身に沁みる。
ガランとした小屋に1人だから多少火を使ってもあまり温まらない。
やっぱり冬用装備を持ってきて良かった。もちろんホカロンも貼っている。
17時半過ぎには暗いので音楽を聴きながら眠りにつく。長〜〜〜い夜だ
実は幽霊が怖い。心臓バクバク。シュラフにくるまったらもう朝まで隠れるように眠るのだ。私の特技は眠ることだけだから、寒くても、怖くても眠りが勝つ 夜中に20時半と3時に目が覚め、本当は満天の星だろうと想像できるので、せめて窓から見てみようかと思いもしたが、そこで何か見えちゃったら朝まで恐怖に耐えられないからやっぱり寝続けた こんな時、知らない人でもいいから泊まっていれば怖さは半減して外に出られるのにな…
9日(月)04:45起床。まだ暗いけれど、朝だと思い込み、忙しくすれば怖さも忘れる。
勇気を出してトイレ(開放期間は浄化槽式 1つしか使えない。外の別棟にあり)に行くため外へ出ると、まさに満天の星 ただ月が半分 くらいで明るいので、光の弱い星は見えにくい。それでもスゴイよぉ
朝食を済ませ、05:40に小屋を出発。そしてこの↑写真はイザルヶ岳山頂からのご来光前写真。中央に星も1つ見えている。この写真を撮ったところでカメラが「ピィーッ 」と電池切れ 私のカメラって電池残量が徐々に減る表示ではなく、0か満タンだから困る ザックは分岐にデポしてきたので猛ダッシュで往復する 「どうか間に合いますように!!」
零下6℃だったけれど、汗かいた
富士山の左から出てくるものだと待っていたら(何かの写真で見た記憶から)、かなり右側からの登場だった
何枚も写真は撮ったけれど、明るすぎてちゃんと写らない。カメラも腕も悪くて残念
でも、この目にはしっかりくっきり見えましたよ!刻みましたよ!
あー、怖い夜も、重い荷物もこのためにあったのだ
こういう景色に出遭う度に、感動を共有したいと思うのだけれど、多くは一人占めなんだな。
分岐に戻りカルピスウォーターを飲もうとすると、シャーベットになっていた。
草も凍りついている。
ザックを担いで下山開始 06:50
樹林帯へ入ってしまうので、最後の展・/span>だ。
易老岳 08:16/08:22
水や食料が減り、荷物は大分軽く感じる。
駐車場手前に登山口とは反対側の山側から水が流れている。ここもいい水場だったんだ。
易老渡からの道はダートと舗装路の両方が交互に出てくるが、林道としては悪くはない。ただ落石が多いので注意が必要。
行きは道迷いで景色なんて見ている・/span>裕がなかった。
麓はまだ紅葉が見られ、ドライブだけでも楽しい。
遠山温泉郷‘かぐらの湯
この温泉は飲用可だった。塩味と弱めの硫黄臭があって舐めるだけ。
天竜峡をずっと横にドライブがてら帰る
柔らかい緑色の水面に2羽の水鳥が泳いでいる。
水面に映る山もまた美しかった。
南アルプスは、静岡・山梨・長野県にまたがっており、近い印象を受けるが、登山口まで行くには遠いい。
ただ、運・/span>の苦労も、荷物の重さも、幽霊の怖さも越えるものが山にはあるんだなぁ。行って良かった。また元気をもらった
コメント
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塔ノ岳さんは元々は普通の?登山出身だったんですね。てっきりマラソンからトレランに入った方だと思っていました。
昔の思い出も忘れないものですよね 幾つもの山に登っていますが、それぞれに印象深いことがあります。
のまダッシュさんも光に行かれたのですね。早速ブログを拝見してみました なるほど〜。さすがですね、そのコース 恐ろしい 塔ノ岳さんがスゴイ!という方ですからそりゃもうホントに凄いです
あの2日間は恐怖感も強かったですが、それを上回る感動をいただいたので、より一層深い思い出となりました。お天気は重要ポイントです。
2週続けての檜洞丸、その体力と精神力はどこから来るのでしょう…。そうそう真似できる人はいないでしょうね。
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ひさしぶりに拝見!写真がいいです。
紅葉の山と、氷の芸術に感動しました。
無人の山小屋は、幽霊を想像させますね。
”ごそごそ、ガタガタ、キーキー”という音に悩まされなかったでしょうか。得体の知れないものがせまってくる〜と思った後で、”ちゅーちゅー”というねずみの声に安堵したり。
一人の山小屋泊もいいもんです。
知らないうちに光岳へ.........びっくり仰天!!
のまダッシュさんは、10/31に「畑薙大吊橋から光岳日帰り」
noriさんは、あの遠い僻地の遠山郷から、「易老渡から光岳」
二重に驚きました!!
11/3に寒波襲来で高山は大方積雪で、2500M以上は
来シーズンまでと思ってました。
お二方のおかげで2週連続の光岳の綺麗な景色を見ることが
できて良かったです!!
夜は、まったくの一人で不気味な夜だったのかも......
でも光岳の大自然と向き合えて一人占めの気分は悪くはない!
大昔、旧光岳小屋に泊まった夜に流れ星が沢山見えました!
静高平でテントを張った夜に雪になり、翌朝、雪道を茶臼岳を
越えて帰ったこともありました。崖下の水場は涸れる心配は
ありませんね。かれこれ、12年前を最後に遠ざかってます。
思い出の沢山詰まった光岳の様子がしっかりと分かりました!!
また、突然、何処かの山のレポートをお願いします!
追伸...私は10/31、11/07と二週連続の檜洞丸でした...
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《光岳・/span>幽霊談義。その7》ぼくの言葉が足らなかった (-o-) ‥ のりちゃん、ぼくは幽霊を見る← のがイイ ‥と、言ってるのじゃないよ(-_-) 幽霊と目が合って、こちらにコミットメントして来られると、チト困る‥という話だよ。 幽霊の要・/span>に、シッカリとお応えする自信がないということ。 彼(彼女)の話を聞いてやる・/span>裕も、器量も、ぼくは持ち合わせていないもの。‥ それに、幽霊は意識(幽体)だけの存在だから、こちらの前世から今生に至るまでの、罪業や汚れ(ケガレ)を、悪意ならずとも見透かして、そこを突いて責めて来ないとも、限らないだろう?‥。そしたら、どう対応していいかわからないじゃないか‥? のりちゃんほど、ぼくは修行が足りてないと思う。
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ケンチャンは見る方がいいんだ
私は姿見せずにただ見られてるだけなら、幽霊に限っては全然構わないけどなー。だってそれを言いふらされるわけでもないもの。
人間の考えていることなんて、大差ないと思うけどな?
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パケ放題って、何?‥(*_*)‥ 安い? 携帯屋さんに聞いてみよ。ありがとう!m(_ _)m 幽霊 は怖いけど 、そのものよりも、幽霊に「見られる 」ことが、ぼくは怖い ‥自分が見られることは怖いよ。自分の「罪」を、見透される恐怖?(-_-) 罪ってか、「業」だな‥。 とかく浮き世は、業の海‥ 。業の波濤に、漕ぎいでしかな‥。 チョン
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ひげじいったら、テカリに行ってテカリ石もイザルヶ岳も行かなかったの もったいないなー。イザルヶは広い山頂で視界が開けていて気持ちいいんだよ。テカリ石は奥まったところに静かに、でも強い存在感を持ってそこにあって歓迎してくれるのに。
幽霊はね・・・やっぱり怖いよ。長い人生、一度も見たことはないから私には見る能力がないと思ってはいるのだけれど、呪われるとは思わないけれど、助けを求められることはあるんじゃないかと思ったりして これさえ乗り越えられれば本当に楽しい山行、宿泊になるんだけれどね。
パケ放題にしていないケンチャンが私のブログを携帯から見たら、おまけにコメントまで書いてくれたら、そりゃお金 がかかることでしょう。ありがとう
闘志・戦士・登山者魂なんて強いモンじゃありませんよ。山を求め、そして誘われ、受け容れられ感動を頂いているわけです。あ、でも確かに自分の中の恐怖心とか、体力的な厳しさとは戦っているよね。
本来の山を知らないケンチャンが、私の拙い写真(ブログ)を見て「本物を見てみたい!」と思ってくれたら最高に嬉しいです
yatarouさんは人間が怖いですか?しかもその限定っておかしいですね 今回もそうですが、無人小屋とか避難小屋の場合は「よく怖くないね。」って言われるのですが、「人」は全然怖くないです。怖いのは「幽霊」と、夏の低めの山だと「虫」が怖いです。これは深刻ですよ。虫はまだ虫除けグッズを色々準備していくから今のところ災難はないけれど、幽霊と出遭わない方法は知らないですから。
コースタイム、そうでしたか。全然気にしていませんでした。日帰りをしようかと迷っていたので、日帰りもできる山に宿泊と決めた時点で、時間はもう頭から消えていました。大きな段差のないルートなので、倒木の乗り越えや回り込み以外は歩き易くて助かりました。上半身、筋肉痛です
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2日間とも晴天に恵まれて良かったですね 今の時期、荒れたら即トムラウシ状態になるもんね。もっとも装備は万全だから心配ないと思うけど、やっぱり山は天候次第だから。
易老岳の登りのコースタイムは5時間半だけど、それを18k超も背負って3時間半を切るとは ‥‥言葉も出ない
幽霊が恐いんですか。本当は人間が一番怖いと思うんだけど。特に33歳前後の女がね、恐ェよぉー
素晴らしい展・/span>の写真をたくさん見せてくれて有難う
往年の鍛えたジャンプ、見事でした
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素晴らしかった 。まず、この一言から幕を開けます。パソコン無いから、携帯料金の節約のため、後日、まとめてコメントさせて頂くつもりでおりましたが‥今回のブログ、あまりに素晴らしい景色と内容だったので、感動して書いちゃった 携帯画面なのに、景色がとても素晴らしく ‥信じられないほど澄んで、鮮やかに映っております。なぜなの (-_-) ‥自然界のメッセージは科学技術を超え、直接届くものでしょうか‥。光と色の、調和のとれた美しさという意味では‥過去のブログ・ダイジェストの中から、ぼくの選ぶベスト・スリーに入れたいくらいです。闘士・戦士として、見事な“登山者魂”を見せてくれた貴女と、 を守っている精霊と、呼吸がピッタリ合っていたのかもね‥。迷?カメラマンさん 、腕を上げましたねー よーし、ぼくも‥のりちゃんに負けずに、ジャーンプ (ぴょん )\(^O^)/
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ケンさんではないけどnoriちゃんのレポートは山の精が乗り移ったような迫力があるね。幽霊なんか山の精が寄せ付けないよ 大丈夫てば。
ひげじいも今夏、光岳に登っているからある程度様子が分かっているけどイザルガ岳や光石には行かなかったなぁ 光石のセルフタイマーダッシュ は笑っちゃったけど本当に光って見えるんだね。イザルガ岳も360度の展・/span>が開けているんだね。
満天の星空 はほんと絶句するほどの感激ものだものね。ご来光 の感激も山なら一入ひとしおだものね。あぁ山に登って良かったと心から感動するもん。重いザックを背負って登った甲斐があったってもんだ。静高平の水は枯れていたんだ。参考になるな。感動をありがとう。
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tabetai1、山、行けてますかー?
私はこうして元気を維持していますよ。自然という被写体は、それだけで十分に美しいですものね。実物はもっと鮮やかに素晴らしかったです
無人小屋にリラックスして泊まれたら最高だと思います。が…、はい。
この秋はハイグレに行けませんでしたが、またいずれよろしくお願いします もちろん帰りは温泉 とビール 付きでね