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宮崎県〜灰を被った高千穂峰〜
2011年1月19日(水) 夜勤明けで所用を済ませてから羽田
羽田から往復の飛行機とホテル1泊がついて¥28500のパックだった。その1泊が、追加料金なしでは鹿児島市内しかなかったので、‘ブルーウエイブイン鹿児島’を選択。登山目的地の霧島とは空港を挟んで逆方向だったがいた仕方ない。(実は逆方向とは現地に行くまで知らなかった。気にしていなかったのだが。)
鹿児島市の中心地にあるようで、ホテルの回りには食欲をそそるお店が沢山立ち並んでいた。
ホテルフロントにラーメン屋マップがあり、各店の特徴が書いてあった。そこから選んだのがこの‘豚とろラーメン’
ラーメン¥650に煮卵を追加して¥750だった。
本当にチャーシューがトロトロ。口に運ぶまでに崩れそうに柔らかくてジューシーだった。関東のラーメンに比べてボリュームは若干控えめに感じた。ほどよく満腹となり、餃子もとても美味しそうだったが、一人ではそこまで無理だった。残念
1月20日(木) 5時起床。シャワーを浴びて、準備を整えて、06:30から朝食バイキングへ。
いつもなら朝食付きでもホテルでは食べずに早朝出発しコンビニ利用なのだが、ここの朝食バイキングの写真がやたら美味しそうだったので食べることにしたのだった。
期待し過ぎの感はあったが、それでもフレンチトーストやカレーが美味しくて、朝からバッチリ食べ元気に出発したこちらは行く途中の道から『高千穂峰』を眺めたところ。
この方向から眺めるのは今だけなのでパチリ
なかなか凛々しくてカッコイイ山だ。
登山口である‘霧島東神社’に到着したのは09:30。
去年春に大崩山へ来た際、こちらの登山口の下見をしていたのでスムーズに来られた。
『新燃岳』は火山活動が活発なので登山禁止となっていたが、今回は『高千穂峰』のみピストンなので気にはならずに歩き始める。
針葉樹林帯から、緑豊かで種類豊富、立派な太さの木々も多い森を気持ち良く歩いていたのだが…
あっという間に辺り一面灰色の景色となってしまう。
それも登るほどに濃くなっていくのだ。
最初は雪?なんだ?と思っていたが、ムセるような埃っぽさ。そう、新燃岳噴火による灰だったのだ。
なので、樹林帯を抜けるまでの道程はずーっとモノトーンのように灰色の世界となってしまった。
楽しみといえば、灰についた動物の足跡。色々な足跡があったが、とりあえず3つほど紹介。とはいっても、何の足跡かはわからない。3つめが鳥であることは間違いない。
この足跡には含まれないが、何といっても一番多かったのは鹿の足跡だった。縦横無尽にあり、姿も何度か見せてくれた。
標高が1000mも超すと、凍結した雪の上にこうして灰が積もっている。
普通なら滑るのかもしれないが、まるで‘きな粉’をまぶしてあるようなので滑らない。
大きな岩を回り込むように少し下るこの場所の道が凍結していたので、6本爪アイゼンを装着し、ストック1本を片手に持つ。
こんな具合に。
アイゼンは私にとっては6本が最良だった。
ただし、雪道に慣れている人は無しでも山頂まで歩行可能と思われる程度で、4本爪でも問題ないだろう。
いよいよ高千穂峰が近づいてきた。
1321mピーク。
この一帯は5月下旬から6月中旬にはミヤマキリシマ のピンクに染まるようだ。
同じ山でもさぞや華やかなことだろう。
この霧島東神社からの登山ルートの場合には、1321mピークから一旦標高差40mを下り、そこから約280mを登り詰めると山頂だ。
こちらは地元の方がよく使うという‘御池小学校’からのルート。登りで片道30分程度短いようだ。
この日も唯一出会った単独男性がこのルートからだった。
火山灰の道は雪がなくなってもアイゼンを履いていて苦にはならないが、木を傷つけないように丁寧に歩く。
大岩を回り込むように登り、間もなくで山頂だ。
高千穂峰 1574m 11:59登頂。
それまで風はほとんど無いに等しかったが、さすがに山頂は結構吹いており寒い。冷たい
山頂からの展・/span>。
新燃岳から韓国岳、大幡山などが見えている。
曇りでも視界は悪くはない。
山頂にある、‘天の逆鉾’がこれである。
想像よりずっと小さく1mはないと思う。
山頂三角点は、北側にあった。
グルリと360度の展・/span>だ。
山頂には小屋があるが、ドアに張り紙がしてあり、「心無い登山者により一部が燃やされてしまったため閉鎖する。」という内容だった。残念なことだ。風を避けて休憩するにはありがたい小屋なのに。
北東の景色。
山が幾重にも連なりいい景色だ。
名前の知らない山だらけだが、低山はどの方向にも多く見られる。
また灰の樹林帯へ突入。
自分の登ってきた足跡だけがくっきりと着いている。
なんとなく愛おしいので撮ってみた
風が吹いたり、うっかり木に掴まったりすると灰が舞う。ゲホゲホ
【おおよそのコースタイム】霧島東神社登山口09:28→1321mピーク11:24→高千穂峰11:59/12:17→霧島東神社登山口13:47
予定より早かったこともあり、せっかくなので霧島東神社にお参りすることにした。
今宵の宿は、霧島温泉の中の『さくらさくら温泉
ビジネスパック、1泊2食付で¥8150
本館、母屋、別館、コテージ他にもあったと思うが、色々なタイプの建物が広い敷地内にあり、私はペンション風の別館だった。
この写真はそのペンション内のリビングだ。自由に使え、カウンターには霧島天然水が用意されており自由に飲める。
お部屋はツインルームで洗面・トイレ付。角部屋だったので窓が2方向に大きくあり、ソファやテーブルもあり、広くて明るい値段からは想像できない部屋だった。
早速灰だらけになった装備をキレイに整える。
そして母屋での食事。
部屋がキレイだったので、この値段ならば食事は期待できないと思っていたら大きく裏切られた。
通された席に座ると蟹、貝、黒豚鍋が用意されており、さらにお刺身、角煮、天ぷらなどと、冷たい物は冷たく、温かい物は温かい状で私のペースに合わせて運ばれてくる。
葉っぱにこのようなメッセージが書かれており、温かみが感じられる。
この雰囲気は全てのことに共通していた。フロントは勿論、掃除の方、食堂の方、売店の方、擦れ違った方、全てのスタッフが気持ち良く笑顔で挨拶してくれて一言添えてくれる心遣い。とても居心地が良く、感謝の気持ちが沸いてくる思いだった。なのでどうせ買うならここでおみやげを買って帰ろうという気持ちになった。
ところで食事だが、私には全量が食べきれない量だった。種類豊富で味も良し。申し訳ないほど満足した。
お風呂もまた素晴らしい。
ペンションの中に内湯2つ、露天も2つあり、いずれも入ったら入口の札を『入浴中』と裏返せば貸し切りになるのだ。24時間入浴OKというのもありがたい。
こちらが内湯
こちらが露天
どちらもぬるめなので長湯にちょうど良い感じだ。
うっすらと白濁している。
施設内は全て浴衣で利用可能。(食事も)
こちらが母屋の大浴場。
この温泉の売りは‘泥パック’である。
手前の容器にはたっぷりと泥が入っているので、それを手ですくって顔や体に塗りたくり、10分ほどで乾いたらよくすすぐとしっとりスベスベになるという。
この時期は寒いので、いくら温泉で温まっても10分間裸で泥が乾くのを待つことはできないので、顔だけやってみることにした。
こんな調子だ
内湯も露天も広い。
男性よりも女性浴室の方が広いようだ。
待つこと10分。
証拠写真はないけれど、確かにしっとり触り心地の良い肌になった…気がする
大浴場は24時まで。ゆっくり温まり、満足の1日が終わった。
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コメント
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にゃんこ〜 お産は私には関係ないなぁ、残念ながら
辛抱しても出世もないだろうなぁ、やっぱり。
しかしよく読んでるねぇ。エライ 私は『大吉』だけで喜んでいるだけかも
登山道は本当にマスクが欲しいと思ったよ。うっかり木にぶつかると粉のような灰が舞い降りてきて、ケホケホしちゃうから静かに当たらず触らずを心掛けたもん。それでも見てるだけでもムセてきちゃう感じ。
お天気は曇り だったんだ。予報では雨の確率が高かったのでマシだと思ったけど。曇りだからこその景色、光の差し込みの美しさっていうのもあるんだよ。写真で表現できなくて残念だったけど。
泥パックは良かったよー。ただ冷たいから、大分身体が温まってからしかできない。友達と行けば、お互い全身塗り塗りできるね、温かい季節なら しっとりするんだ。
yatarouさん、青空だったらまた爽快な景色なんでしょうね。
けれど結構曇り空も今回は良かったですよ。アルプスとかなら展・/span>がきかなくてつまらないのだろうけれど、曇りなのに視界は良くて、遠い山並みは重なり合いながらいい具合に霞んでムードがありました。
ミヤマキリシマの時期は混むのでしょうね。木々の量も多いから山がピンクに染まるのでしょう。一度はそれも自分の目で見てみたいな。
さくらさくら温泉はお勧めです。霧島温泉街から少し離れているから不利なのだろうけれど、あの宿だけでも行く価値があります。
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NHKの竜馬伝で竜馬がお竜と登った高千穂峰に是非登りたいなぁ〜と思っていましたがnoriさんに先手を取られてしまいました。
豚とろラーメン美味しそうですね。映画にでも出てきそうな店の雰囲気です。
宿も感じが良さそうで料理も温泉も至れり尽くせりで本当に良い旅でしたね。
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ちなみにヒロインの性格付けは、可愛いんだけど男まさりで‥食いしん坊で、そそっかしくて、 調子に乗りやすく ‥、オッチョコチョイ!ってことで‥ 決まり ‥ わ〜ん ごめんなさ〜い (≧□≦)/
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そうそう、のりちゃんはまるで‥監督・主演・脚本・撮影・編集・を、全部一人で兼ねて映画を撮るかのような感覚で‥、見るからに楽しんでブログを作っているように見えます。のりちゃんの作るブログには、まるで映画のフィルムを覗くキャメラマンのような、生き生きとした、輝く目線を感じます 仮に自分が、のりちゃんをモデルに作品を作るとしたら‥古代の日本の“女性神”をモチーフに、二千年の時を経て生まれ変わり、現代に蘇った‥ひとりの現代っ子の女性を主人公として描きます。彼女は懐かしい山の大自然に、人一倍の愛着と・/span>郷の念とをい抱き、心の深層の無意識層に“女性神”としての記憶を持ちながら‥時に悩みながらも、その葛藤と闘ってゆく‥。そして彼女は理想に燃えた人生の闘いの果てに、さらに大きな夢に向かって“魂の成長”を目指してゆく。‥なーんて ‥のりちゃんを主人公に据えた『輪廻・/span>生物語』を、未完で終わらせたくないなあ ‥
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頂上付近は、結構雪 が積もっとるごたる。山頂の「天の逆鉾」確か、昨年、竜馬伝で登場したような。おりょうさんと竜馬が一緒に高千穂峰に登っとったよね。新婚旅行とかで。
降り積もった灰にくっきりとnoriちゃんの靴の足跡。凄く記念になる写真ばい
「さくらさくら温泉」部屋は広いわ、料理は豊富だわ、 は貸し切りだわ、安いわ、スタッフは気持いいわで良かとこに泊ったごたるたい。
泥パックの顔、地獄の黙示録のごたるばい ガハハハ
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高千穂って、「古事記」に出て来たよーな? ‥天孫系氏族が「神集い」をした“聖地”じゃなかったっけ?‥違うかな ‥灰の樹林帯を行くシーンは、宮崎駿監督の名作映画『風の谷のナウシカ』の“腐海の森”を行くシーンと重なります‥。重装備に身を固めたナウシカが腐海の森をさまよい歩き、ブーツの足跡が点々と続く‥あの有名なシーンと酷似してる ‥そういえば なんとなくナウシカに似てるな ‥お・/span>婆なところが 怒るとコワイところも ‥シミジミ‥ (v_v)‥ どうしていつも映画の話になっちゃうんだろう‥のりちゃんのブログは、ビシュアル感がとても豊かでコトバはシンプル。内容の起承・/span>結がハッキリしていて、全編、独特のリズム感と、ユーモラスな感覚に貫かれてる。想像力を掻き立てられるのは事実です。宿の食事は タンパク質と植物繊維のバランスが絶妙な感じに見える 見た目には 薬膳のようなアッサリ感を覚えました。
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登りのコースタイムが約4時間となっていますが、2時間半で登ったんですね
冬空の曇りなのか灰曇りなのか分りませんが、すっきり晴れていたらもっと素晴らしい展・/span>だったでしょうね。ミヤマキリシマの時期は混むんだろうな。
いい宿に当って良かったね。料理が美味しそうだし温泉も気持ち良さそう
久しぶりに楽しませてもらいました。
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おっはよ〜
おみくじ 大吉だね〜
出産(おさん)吉 だって〜 ウフッ
天に昇るように出世します って いいじゃない
あっ 辛棒がいるのね…
灰だらけで凄いニャン
マスクしないとケホケホ しそうだね
景色…今回の空は白いね
灰だらけで空も濁っているのかな?
温泉 泥パックやってみたい ツルピカッ
しっとりしそうだね
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のりちゃんの運命が消滅するかわりに、ブログの記事が一瞬にして消滅したわけだから、今回は 良しとすべきだと思いますが‥。違うか?(-_-) 気長に書いてください。一週間くらいかけて‥
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河いるかさん、灰があると無いとでは、景色も雰囲気も違うよね〜。
新燃岳は活発に噴煙を上げていましたよ。
高千穂峰の白い姿は雪です。その手前の二子石までの辺りは灰ですね。見事なほどに。
レンタカーは別料金で、最初は軽を2泊3日\10250だったかな?でもチェーン規制がかかっているのでチェーンをレンタルしなければならなくて、そうなると1000cc以上の車じゃないと用意できないということでグレードを上げたので\14000弱だったと思う。それでも保険込みで1日¥5000かからないのは安いと思う。
鹿児島ラーメンはまた食べたいと思う旨味でした
yatarouさんは芋焼酎を飲まないイメージでした。そうでしたか。飲むんでしたね。
久し振りのお出掛け登山はとても楽しかったです。
実はちょっと前にブログを完成させたのですが、保存ボタンではなく、記事削除ボタンを押してしまったようで、保存していなかった後半が全て一瞬にして消えてしまいました あまりのショックに今は直ぐにまた書く気力が沸きません。ということで、明朝また元気があればぼちぼち追記します。…あ〜あ、最近そういうドジはなかったんだけれどな
ケンチャンはよく昔観た映画を覚えているね。感心します。
でもさー 私の運命ってこうして元気なんだからなんて返事すればいいのォ?
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黒澤明監督の制作した、オムニバス映画‥『夢』という作品の中のワンシーンを思い出しました。主人公の寺尾聡が、灰色の煙りと灰に包まれた‥火山のような山岳地帯を行くシーンが続いて、巨大なタンポポのような植物が生えていて、まるで地獄の道を歩いているような、あたり一面が灰色の場面でした。映画では寺尾聡が危機にひんして鬼のような恐ろしい声が鳴り響いて来たけれど‥このあとの続きでは‥、果たして、のりちゃんの運命やいかに ‥ 生きて 帰って来られるのかしら‥ ドキドキ ‥
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霧島は馴染みがあります。愛飲する晩酌の芋焼酎が「黒霧島」だから
こんな寒い時期に行くなら別府の湯巡りの方がいいのにと思っていましたが、高千穂峰って姿がカッコいいですね 意欲をそそられます。
坂本竜馬がおりょうさんと一緒に登ったところですよね。
続きが楽しみだ。久々だモンね、丹沢ばかりじゃ〜なんですよ。
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高千穂は?な、なんと灰だらけ もうビックリ、しゃっくり。10数年前においどんが登った時は全くそげんことはなかったバッテンがたい。『新燃岳』活発に活動しとるごたる じゃあ鹿児島方面から見た高千穂山頂一帯の白は雪じゃなく灰ってこと?ゲゲゲッ
パックで\28500は安い レンタカーは別料金かな?ラーメンこってりとしてそうでおいしそう
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ケンチャン、宿の食事は見た目もキレイで、種類の豊富さとか、少しずつに見えるあたりが薬膳ぽいかもしれないけれど、実際は天ぷらもボリュームがあり結構重めだよ。
河いるかさんも、uttchiさんも知っている『竜馬伝』、私は見てないんだよね〜。見ていたら思い入れももっと違ったかもしれないなぁ。残念!
灰は置いておいて、登ってよし、眺めて良しの山でした。
新燃岳が入山できたら縦走がいいな。
山も宿も温泉も満足の宮崎、鹿児島の旅でした♪