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神々が集う神津島 天上山
2011年4月16日(土) 久里浜港を09:35発の『神津島行き』ジェットフォイルに乗船。
昨日までこの週末の天気予報は だったが、ありがたいことにズレて神奈川県は のようだ。しかし神津島は微妙なところ。
乗船手続きの際、係りの女性から「今日の神津島は条件付き出航となります。もしかしたら途中で引き返すことがあるかもしれません。着岸できるとしたら‘多幸湾’になります。それでもいいですか?」と尋ねられた。私は直ぐに「戻ってくるのは構いません。ただ、相当揺れますか?ずっと何時間も揺れ続けて吐き続けるのが心配で 」と答えた。女性は近くに居た乗務員のような男性に「ジェットフォイルは揺れないんですよねぇ?」と訊くと男性は私の顔を見ながら「船ですから揺れないことはないです。多少の揺れはありますよ。」とのことだった。
『多少の揺れねぇ…』としばし考えたけれど、お天気も回復傾向で『行きなさい。』という天の声によって乗船することにした。
船は停泊中が嫌な揺れ方をするので、乗ったら直ぐに出航時間となるように、なるべくなるべく最後に並んだ。
乗船すると不安も束の間。睡魔に襲われ
気が付くと式根島だった。式根島からは30分もかからない。そこからもウトウトしながら神津島‘多幸湾’へ12:20頃到着 桟橋にはお迎えの車が並んでいた。一番奥で控えめに小さな旗?を持っていた『民宿 よねき』を見つけた。電話で予約した時のイメージ通り、純朴そうなおっちゃんで、使い込んだ白の軽でのお迎えだった
こんな魚拓が幾つも飾られていた。
着替えを済ませ、荷物も振り分け、早速目的の『天上山』へ向う。
黒島登山口まで車で送って下さると言われたが、宿から歩いても大した距離ではないので、ぶらぶらと登山口までも島の様子を観がてら歩いた。
川に沿って上がって行くと、分岐にはきちんと標識があって親切だ。
奥に見えるのが『天上山』 まだ一番上はガスに包まれている。
朝は雨が降っていたというから、これから晴れてくると思えばゆっくり行くのがちょうどいい。
山側の道(住宅密集地)は何処も狭い。
かなり上の方まで民家や小さな畑が点在する。
近道の標識があり、九十九折りの車道をショートカットする道だとわかる。
車道よりもこういう道の方が楽しいだろうと進んでみたけれど…
シーズン前のためか整備がしておらず、シダがボウボウ
かき分けかき分け上がって行くと直ぐにまた車道へ出た。
帰りは車道にしようと決めた
黒島登山口。
目の前には立派なトイレがあり、こうして杖となる木が沢山置いてあった。
よく整備された歩き易い登山道である。
宿のおっちゃんが話してくれていたが、木々の背が皆低く、視界が開けていて気持ちがいい。
これで快晴ならば海の青と空の青を常に見ながらの絶景であろう。
今日は
でも雨じゃないだけ感謝感謝。
こんな風に1合目から細かく標識が立っており、所々にはベンチが設置されている。
どの位登ったか、あとどのくらいかの目安になるので助かる。
5合目を過ぎた辺りから、足元に岩が多くなり、その方が一段と歩き易い。
ここ天上山は‘花の百名山’にも揚げられており、こうして開花前の時期であっても、その様子がなんとなく想像できる。
5月中旬になればオオシマツツジで山が彩られるそうだ。
10合目で山頂到着かと思いきや、そうではなく、この斜面を登り切った地点ということだった。
登り切った右手には‘オロシャの石塁’という看板があった。
徳川時代、異国人が上陸した時に戦う手段の一つとして、この山の上から石を落とすための石積ということだ。
最初に向ったのが‘黒島山’
標識も道もハッキリとしている。
緑に覆われている部分と、このように乾いた砂礫のような場所とがある。
黒島山 524m
ものスゴイ突風だ
三脚を低くして、脚を石で固定しようやく撮影
気温はそれほど低いわけではないのだろうが、風が冷たく強いので身体が冷えてしまう。雨具の上を着ようとしたら…無い
ズボンだけ置いてきたつもりだったのに、上着を忘れてきてしまったようだ。
さてどうしよう?これからお天気は良くなる方向というのは信じるとして、でも山の上は降る可能性も無くはない。おまけにこの突風では濡れたら直ぐに冷えてしまう。そうこう考えたが、10合目から下へ下りるのは容易く時間もかからない。山上でも大したアップダウンもないので、降り出したり、身体が寒さに耐えられなくなりそうになったところから走っても間に合う距離感だったので、状況を観ながら進むことにした。
黒島山からは前浜方面の集落や海岸線が一・/span>できる。後ろ斜め後方には島最高峰の‘天上山’が高く見える。
ああ、快晴だったらどれほど海が美しいことだろうか。
表砂漠の端を通って天上山を目指す。
石に黄色いペンキで短い間隔で矢印が印されており、道に迷うことはない。
このような標識もきちんと分岐ごとに立っている。
ただ事前にネットで観光協会HPからプリントアウトしてきた地図は大雑把で、それと照らし合わせた現在地は少々わかりにくかった。
ただどこへ行くにも距離が短いこと、歩き易い道であること、標識があちこちにきちんとあることから大まかな地図が頭に入っていれば、どこを歩こうが道はつながっており心配はない。
標識には‘天上山’の名前ではなく、‘最高地点’と書かれている。そうだ、山全体が天上山であって、最高地点が天上山という限局したものではないからだ。
砂から大きめの岩となり、そして山頂近くになると、足元にオレンジ色の小さな石が多く見られた。
天上山 最高地点 572m
これまた真っすぐに立ち続けてはいられないほどの風
しかし山の上は見晴らせる場所だが、誰も今この山にはいないようだ。 ここまで足跡も一つもなかった。
最高地点 標識のてっぺんには『龍』が乗っていた。
なんとも迫力があってイイ感じ。
展・/span>はもちろん360度の絶景。伊豆七島や小さな島々も眺められる…はずだが、直ぐ隣接した小さな島がぼんやりシルエットを見せるだけだった。
お天気が良ければ、山上をぐるっと歩いて白島登山口へと下山したかったが、雨具もなくこの突風なので無難に半分?コースだけを歩き、来た道を戻ることに決定。
また晴れた日に来る楽しみを残すというのもいいものだ。
こうして少し高めの樹林に囲まれたところでは風が避けられ一息つく。
足元は砂が固く快適に歩ける。
不動池
苔が瑞々しく豊かだ。
ベンチやテーブルなどが設置されている。
天空の丘
見晴らしが素晴らしいところだというのは想像が容易いが、今日のお天気では残念だ。
同じ‘ショウジョウバカマ’でも、実に色々な色があった。クリームっぽいとかオレンジっぽいとか。
裏砂漠
だ〜れもいなくてお天気も微妙だと、まるで月面にでも来たかのような気分になる。
風が幾分弱まり、ぼちぼち山の周回も終わりを迎えるため、記念撮影
ようやく太陽の光が雲間から射しこんできた。
光と影は美しい。
千代池への道。
こちらは珍しくすっぽり背が覆われる高さの木々に囲まれた道だった。
スミレ系?の花が控えめに咲いていた。
‘千代池’まで降りたが、植生や雰囲気は‘不動池’に近いものだった。
登り返して全景を写す
もう16時を回った。
いかにも遅い午後の陽射しだ。
ここは10合目。あとは来た道を降りるだけ。
オオシマツツジ
ここ天上山では、5月中旬にもなれば、このオオシマツツジで山がピンクに染まるらしい。
まだまだ蕾もあまり見受けられない山上だったが、この斜面では少しだけ楽しませてくれた。
ここは花の百名山。登ってみたら尚更花の時期にも来たくなった。
【コースタイム】…かなり適当…
黒島登山口13:48→5合目14:01→10合目14:19→黒島山山頂14:28→表砂漠14:41→天上山14:51/14:56→不動池15:10/15:14→天空の丘15:19→新東京百景展・/span>地15:27→裏砂漠15:41〜→千代池16:06→10合目16:10→黒島登山口16:27
登山口から宿へ戻る道すがら、行きはシダに覆われた山道でショートカットしたが、下山時は車道を歩いた。
すると、『山の神 冷風穴』の看板が。
穴の中に入って、下穴へ手をかざすと冷た〜い冷気が吹き上げていた。
民宿よねきのおっちゃんが、夏はこれが気持ちがいいって言ってたっけ。
私の泊まったお部屋。
廊下側の引き戸を開くと広いベランダ、そして海が一・/span>できる。裏は山?&畑が接近。
この時期暖房はこたつ。
シンプルで私にはちょうどいい具合だ。本日の宿泊客は私だけ。
宿に戻ったら直ぐに「お風呂の準備ができています。」と声を掛けていただき、熱めのお湯でじっくり温まった。
見よ、この夕食を
1泊2食付き¥6500で、この一人舟盛りだ。
今朝、堤防からおっちゃんが釣ったカンパチだという。そしてイカ。こちらも説明があったけれど忘れてしまった。
それにこの飾り付けの素晴らしいこと。感動だ。
キュウリのぬか漬けもやたら美味しい。煮付けの魚も食べでがあり、相当頑張ったけれど、全量は食べ切れなかった。(アツアツのお汁が撮影後に出される。)
大広間でテレビをつけてもらい、ゆっくりがっつりいった夕食だった。
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コメント
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出発早々波が荒いので引き返すかもしれないと言われても困りますね。
事前に知っていないときっと驚きますよね
山頂では突風に吹かれてピンチでしたね。雨具を忘れてさらにピンチ!
登山道が交錯していて分かりにくい場所はGPSがあると楽ですね。
特に低い山で登山道が林道と交わったりしていると特に分かりにくいことがあります。
花は楽しめたようですがnoriさんにしてはちょっと物足りない距離でしたね。
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非の打ちどころのない 完璧無比なご回答、はなはだ感謝にたえませぬ!m(_ _)m さすが のりちゃん、一枚も二枚も 上手でございまするぅ〜 (・∀・)/
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質問内容の是非は別として、アラジンの魔法のランプと読んで、何の違和感もなく頭に浮かんでいたのは絨毯の方だった。
船酔いをする人にはお勧めのジェットフォイルだよ。
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アホな質問したら 黙殺(シカト)された。 -_-
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訂正‥ 空飛ぶ絨毯でした! (・◇・)
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空を飛ぶの? アラジンの魔法のランプみたいに? (@▽@;)
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うん、多分平常の状態だったら本当にほとんど揺れないんだと思う。
あの日はかなり風と波があったので、ストーンと無重力に落ちる感じとか、風にあおられるような横揺れは、私が起きているわずかな時間でも感じたけれど、あのゆ〜らゆらとフェリーが揺れるような大きな気持ち悪くなるような揺れはなかった。
正に浮いているんだね。ありがたい船だと本当に思ったよ
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ジェットフォイル は波 の上を浮いて走るから揺れない。でも停泊中 は波に揺られるから揺れるわけでして…
にゃんこが言うようにゆれなかったでしょ?
ちょっと? だいぶ? 表現力に乏しいにゃんこゆえにジェットコースターっていってしまいましたが…
寝てたから揺れたかどうかも分からないかな?
高速船なら起きてても酔わないと思うので、景色を楽しむことはできると思うニャン
だってユラユラしないんだもん
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ひげじい、ジェットフォイルは運航中は他の船と違って、揺れ方が新幹線みたいなんだよ。だから酔っている人は見ている範囲(ほとんど見てないけれどトイレが座席近くだったから)ではいなかった。ただ、停泊中は船が小さいせいか、造りがそうなのか揺ら揺らなんだよォ 10分待っていたら気持ち悪くなる なので下船の人と一緒に降りて、乗船の人の最後にくっついて乗ることでそれは防げるんだ。乗船時間は結構まばらなので、最後っていうのが大事
船に乗って景色を観るなんていう高等なことは、よほど穏やかな海じゃないと私には無理だな。船酔いにはかなり弱いのだ
しかし‘民宿 よねき’は建物は古いけれど、とても満足できる宿でした。人良し、料理良し。
ファンタジアどん、TDL開園おめでとう
早速駆けつけるのはさすが!です。
大混雑を予想していたけれど、逆に空いていたなんて驚きだね でも考えてみればそうなのかもしれない。液状化の影響は大丈夫そうだった?
ミッキーのお蔭でファンタジアどんの元気がまたパワーアップするね。…怖い
ええ、地震はなかなかわからないね。眠っていたらほぼ確実に気が付かない 船の揺れは酔うからねー。ずーっとだし。乗り物には弱いんだ。
それでも行こうと思える魅力があるんだよねー。自然は恐ろしいけれど素晴らしい
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こんにちは♪これから夜勤だよ^^
揺れる事を心配してたのですか???
地震の揺れには全く反応しないnoriさんが
昨日の夜中の地震は気付いたかなぁ…
海が一・/span>出来るお部屋素敵
夕食はもっと素敵
勿論、残さず食べたんだよね
私も昨日TDL行って来たよ〜どこ行っても待ち時間なしでびっくりした…
節電対策はいろいろされてたけど、楽しむのに全く影響なかったな
ミッキーは変わらず、素敵だったよ
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ガハハハ。あの〜、一番最後に乗船しようがしまいが船は皆が乗り終えたら一斉に走りだすので船が走っている時間は全く一緒だと思うけど でもずっ〜と寝てたら揺れるのは感じなくていいけど途中の景色は見れなかった訳だからまあいいか。
山の印象はやはり温暖な地方のような植生が見受けられたけど表、裏と砂漠が存在するのにはビックリ。一人船盛りと豪勢な食事に安価な値段。今年のゴールデンウイークは観光客の落ち込みがかなりのものと予想されているようだが、皆さん、こういう宿もあるのでどんどん利用しましょうね。
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いや〜雨具が無いとわかった時には本当に寒いだけじゃなく、神経まで冷たくなりましたよ。天気は回復傾向とはいえ、曇り空だし降らないとは限らない空模様だったので。
なので、通常なら行動範囲が狭すぎるようにも思うのでしょうが、強風で身体が冷え切ってしまいそうなことや、雨が降らないかとか、時間も押していたので、ちょうどいい距離感でした。
雨具があったり、強風でなければ、ババ池や白島登山口の方へと足を伸ばしたのかもしれませんが、とてもそんな気分にはなれませんでした。
この山、この島にはまた来たいので、そして青い空と海を山から眺めたいので、歩いていない所を残すという意味からも良かったと思っています
この島の花はこんなものではないですよ。相当素晴らしいことが草を観ていて想像できました。