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蜂窩織炎
1月21日(土)の夕方は落ち着いている母に会えて安心して帰宅したのだが、翌22日(日)の朝に施設看護主任から電話が入り、「昨晩夜勤帯で体温38.9℃まで発熱しました。インフルエンザ反応は陰性でしたが、もう一人発熱者が出て、そちらは陽性反応です。K医師の判断で念のためタミフルを投薬することになりました。」と連絡が来た。
夜勤入りだったので午前中に駆けつけた。
施設玄関先で面会について伺うと、インフルエンザ罹患者が出たのでまた全面中止にしたとの説明があった。
「ご家族には平等、公平に皆様に面会を遠慮してもらっている。」という言い分はとても公平で正しいように聴こえるし、実際そうなのかもしれないが、私には納得できない。
本人の個別の状態に応じたケアプランがあるように、感染対策も状態によって異なるはずだ。認知症により理解力・短期記憶力が低下していて動き回る人、きちんと理解はできるが動けない人とでは違って当然である。
面会者にも個別性がある。少なくとも私はインフルエンザの基礎知識と感染対策を理解している。だからこそ母の口腔ケアの重要性を唱えており、実践しているのだ。
今回もインフルエンザであろうがなかろうが、上気道感染であれば十分な口腔ケアにより防げたかもしれない。違う原因の発熱であっても、高熱を出したことで体力や免疫力が下がるため、新たな感染を受けないようにケアをすることが大事になってくる。治療ではなく予防が重要なのだ。何より肺炎を起こさないためには何をすべきかなのだ。
面会禁止が絶対というならば、ケアプランに新たな口腔ケアと四肢運動についても組み込んでもらわなければ納得するわけにはいかない。
今回の新たな発症者は、潜伏期間を考えると外来者からの持ち込みは考えにくい。つまり施設内での接触感染、または職員のウイルス持ち運びが濃厚と思われる。
色々意見をさせてもらった上で母の面会をさせてもらった。
母の様子を観ると、インフルエンザや風邪という症状は特段みられない。体温は37.6℃。
???膀胱炎???何だろう???
午後に再度インフルエンザの検査をしてくれるらしい。
私が母の口腔ケアを行なっている間に看護主任と施設長で母への面会(口腔ケア)について検討してくださり、結果的には私と訪問介護事業所のヘルパーさん1名/日(インフルエンザに対する基礎知識と対策ができる人であることが条件)については面会許可がおりた。
ホッとした。
私は自分だけ許可が降りたことに満足しているわけではない。そこについても意見はあり、伝えはしたがあえてここでは書かない。
一旦家に帰り、仮眠をして夜勤に行く。
その通勤中に施設から電話が入り、「2度目のインフルエンザ検査も陰性でした。実は右の大腿部に蜂窩織炎ができていたんです。」とのこと。
今日23日、夜勤明けで直行すると、右の殿部から大腿部にかけて赤く腫れ上がっていた。
ああ、とりあえず発熱の原因がわかって良かった。
もうタミフルではなく、抗菌剤が投与され、冷罨法もしてもらっている。
まだ多少の熱はあるものの落ち着いている
でも高熱で消耗しているはずなので、ここで新たな感染を受けないようにケアをすることがとても大事
今日も口の中から沢山の固まりを除去した。歯間ブラシ、歯ブラシ、スポンジ、口腔ケア用ウエッティ、毛抜きを駆使してケアをする。写真は取れた一部にすぎない。
私は今回の発熱にちょっぴり感謝をしている。
母があの時点で発熱がなく、他にインフルエンザ発症者が出たならば、私の面会は許可されなかったように思う。
母の発熱は施設をさぞやドキッとさせたことだろう。「口腔ケアの不十分さによる発熱は予測がつくことなので、私が行かない間にそのようなことがあったなら対策不十分で市へ苦情を申し立てる。」とまで言っていたからだ。
しかし何にせよ、母は不安定で感染を受けやすい状態にあることは間違いがない。
予防対策を考えてできることはしておきたい。母は自分では対策ができない、要求することもできない。私が代弁者となり、護っていくべき大切な人なのだ。
これからも施設の皆さんと協力し合って母の命と生活を支えて行きたい。
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コメント
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思い出しました!
現役の頃浜子さんと意見一致、看取るとは時にマニュアルの枠を超えざるをえない現実があります、よく看護のあり方について話し合ったことがありました。 熱くネ 浜子さんは優しい婦長さんでした。お母さん喜んでいられますよ。 信念をかたく貫きましょう。 やさしい娘さんを持って浜子さんの喜びのあの笑顔が見えるようです。絆を大切に貴女を助けてくださる方たちが思いをよせております。のんちゃんがんばれ!
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makimakiさん、温かい助言をありがとうございます
母への純粋な愛情と、施設の方への感謝の気持ちはいつも持っています。
上手くではなくても、真っすぐに真剣に伝えていきたいと思っています。
makimakiさんもどうぞお大事に
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お早うございます。お互い落ち着いてヤレヤレです。あなたのご苦労よくわかります、私は、偉そうなこと言えませんが肉親の気持ちとしては当然のことです。冷静に話しあえば理解していただけるはずです。患者の家族は病院には無口です。うまく思いが通じるよう祈ります。看護職同士の関係の難しさは確かにあります。プライドなのでしょうか。どうぞあなたもお体大切になさってね。
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makimakiさん、大腿挫創とは大変でしたね。でも骨折しなくて良かった〜
母もあれから発熱もせず、穏やかに過ごしています。ありがとうございます。
ただ私の言ったことが、施設で誤解を招いているようで少々気になります。
でも誰がどう思おうが、何を言われようが、私は日々の行動と言動で示しているので、私が何を意図しているのか、わかる人にはわかるでしょうし信頼したいと思います。
保健師さんの立場から、何かありましたらよろしくお願い致しますm(_ _)m
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三浦です
あなたの努力が認められてホットしました、接続不能でやっと繋がりました。案じながらついご無沙汰しました。私も21日センターで尻餅 大腿挫創で通院中、おまけに風邪をひいてしまいました。良くなりつつありますが同日の出来事で驚いております。どうぞお大事になさってください。
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ケンよ、おめえ、、、自己チューな解釈とそのデタラメ国語やめろ。
ええ加減、はずかしいと感じろや ボケ
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自己満足
マスターベーション男発見(」゜□゜)」
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にゃんこの気持ちはわかるよ。記事を通して、自分なりの角度と目線で意見を表明したつもりでした。今回の記事のメインテーマは多義にわたる。家族愛、命を守ること、生と死はつねに隣り合わせの存在であること、集団と個人、自分と世界との繋がり、など。様々な要素を含んでいます。テーマが重要であればあるほど、第三者としての、個性と感性を通して表現される角度と目線は、人それぞれだと思うのです。作家であり精神科医であると同時に、篤い信仰心の持ち主である加賀乙彦氏によれば、フランス人は自分が他者と同じであることに対して強いストレスを感じるが、日本人は自分が他者と同じでないことに対して、強いストレスを感じて悩むという。自分はどちらかといえば前者の部類に属してる。
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ケンチャン そういうの やめようよ
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“精神異常者”と呼ばれるのは、あまりにも当たり前すぎて、面白くもなんともない。“精神異端者”と呼んでもらいたい。個性は、千差万別、十人十色。外ヅラばかり良くても、一皮剥けば、小ざかしく立ち回り、抜け目なく、打算を弾いて生きていく。そんな、木の葉が沈んで石ころが浮かぶような世の中で“正常”であるとされる常識や良識に対して、一抹の嘘臭さを禁じ得ない。世の中の表面上の現象は外ヅラであって本質ではない。男子たるもの、積極的に本質に迫り、アンチテーゼ(反逆のテーマ)を持って、既存の路線からの反逆者、破壊者として、開拓者として、夕陽のような、真っ赤な夢と情熱を燃やして、戦い抜く。みんなから誹謗中傷されようと、軽蔑されようと、嘲笑されようと、無視されようと、一向に構わない。ぼくは、大いなる精神の異常者、精神の異端者、精神の格闘者として、生きていく。…覚悟を持って、生きるために。
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コメントの内容からしても、↓こいつだけ(ケン)おかしいよね。
精神異常者ちがいますか?
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自分が“戦略”という言葉で表現するとき、いわゆる一般的な《権謀術数》を弄する意味ではなく、目前に直面する壁など、艱難辛苦を突破し、克服して、人生の困難を乗り越えて前進する“心構え”としての意味で、戦略という言葉を使用します。ノリチャンの心構えは大変参考になり率直にそう書きました。
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何が参考になったのか?
馬鹿な投稿はやまないんだろうな┐(´д`)┌ヤレヤレ
しかし、えらそうに ┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ〜
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施設にずばりとおっしゃるお気持ちと事情が
よく了解できます。
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今回の一件はもちろん母を守るために奮闘したことなのだけど、それが施設の感染対策であったり、他の物事の取り組み方に少しでも影響を与えることができたなら嬉しい。
私は元、この法人の居宅ケアマネだったり、ナースだったりしたわけで、私の根本的発想はその頃から変わってはいない。
本当の意味での目的とか必要性とか、優先順位を考えるとそうなっていくと思う。
きちんと話せば多くの職員さんは理解してくれるはず。だって仕事に‘介護’を選んだ人達だもの。私には見えているんだ。心優しき人達が。
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とても参考になった。病気の治療はもとより大事だが、病気に羅らないための予防的な措置はさらにもっと重要で大切だとあらためて思う。一番大切なものは命。大切な人の命を守るために何をすべきか。何をしてはいけないのか。愛する人の命を守るための対策と戦略が、自分の命をも生かすことにつながる。お母さんと一緒に生きて行くんだ、というノリチャンの強い気持ちが痛いほど伝わって来る。生きるために死を賭ける。愛するためにはすべてを投げ出す。相矛盾する両者をどう乗り越えて行くかが人生の課題だ。今回の記事を読んで、お母さんを想う太陽のような熱い情熱と、ノリチャン自身のプライドを賭けて闘う、月のように冷静な思考と戦略とが、お母さんのピンチを救うチャンスをモノにした。ノリチャンの愛と勇気に自分も救われた。自分は悪役だが…、悪役なりに筋(すじ)を通して、世の中に貢献して行きたい。
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発熱の原因が分かって、そして面会も出来るようになって良かったね。
お母さんに対する愛情が職員さん達を説得させたんだね。
参考にさせていただきました
こちらのブログにたどり着きました。
私共は発熱確認後すぐにこの炎症にも気づいたので、
早期に対応できましたが
「他の病気と思い込んで、不適切な対応を取らないようにしよう」との
戒めにさせていただこうと思いました。
また、職員間で共有させていただこうと思います。
ありがとうございました。
はじめまして
お返事が遅くなり大変失礼しました。
振り返って記事を読むと、下手くそな文章で、でもご理解いただいたようでありがとうございます。
同じ福祉の現場で働く者として、とても嬉しいです。
老人福祉施設でご勤務されているのですか?
発熱の原因は医師(医療)に委ねるとしても、免疫力や体力の低下している人を介護するにあたっては、予防が一番大事だと思っています。
それでも病気を発症してしまうことはありますが、日常からいかにご利用者を観ているかで、異常の早期発見につながり対処は早くなります。
私も母に限らず、自分の施設に通う方々についても、興味を持って、少しの変化にも気付いていけるようになりたいと努力中です。
頑張りましょうね!
ありがとうございました。
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makimakiさん、私も同感です。
マニュアルは大事だと思いますが、何のためにマニュアルがあるのか。マニュアルを守るために大切なことを見失いたくないです。
優しくあるためには強さが必要だといつも思います。
私も母やmakimakiさんと一緒にそんな話をしたかったです。
ありがとうございます。頑張ります