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苦渋の選択
11月15日(木) 母の入所施設のナースより、最近痰絡みが多くなっており、特に夜間帯に吸引を必要とする状況が増えていると説明があった。そして「万が一の場合には、フラットでも心臓マッサージをしながら搬送するんですよね?」と尋ねられた。
私は即座に「いいえ。心停止しているのが明らかな状態での搬送は不要です。」と答えた。私はこの考えは一貫している。何度もその手の話はしてきているのに、「え?!変わったんですか?」と驚かれた。
肺炎や膀胱炎など、一時的な感染症などで点滴などの治療により回復の見込みがある場合には搬送して欲しいと今も思っているし、お願いしてきたのは事実だ。
私が熱心に母の世話をしているのを見ているだけに、そう思ってしまうのだろうか。
11月16日(金)施設担当医の回診時、痰絡みが多くなってきているので、いつ窒息による呼吸停止、心停止がきてもおかしくないという説明を受け、医師は痰を減らすには水分量を減らすしかないと言っていた。私は黙って聞いていた。
11月17日(土)午前中が入浴日で、正午頃に面会に行き、たまたま便臭がしたのでオムツを開けてみると、陰部にべったりと白い膿が付着していた。私は水分を減らすことのリスクを心配していた矢先の出来事だったので、直ぐに医務室へ行き報告し、水分量を減らしたかを確認したところ、「大して影響のない程度の量を減らした。」という答えだった。私はもう一度その場で「尿が汚くなっています。その辺りを考慮してお願いします。」と施設を後にした。
11月20日(火)これまでの間に確かに痰は減ってきている。正確に言えば、口から直ぐのところで目立ったゴロゴロはしていない。でも、気管支の辺り(サクションチューブでは届かない辺り)ではゴロゴロとした音が聴こえている。・・・尿の明らかな汚れはない。
私はずっと真剣に考えている。考えた上でナースに訊いてみた。「水分量は減らしていますか?」と。「200ml/日だけ減らしている。」という答えだった。そして「痰絡みがひどくなっているからね。でも、それで痰は減ってきていますよ。」と。
痰は咳き込むことで口腔内までは出せていたが、吸引をしなければならない。自分で飲み込むことも多くあった。ただし、痰の量が多いということは、誤嚥のリスクが高く、窒息する可能性も高いということだ。だから痰の量を減らそうという方針なのだと私は理解した。
しかし私が思うのは、普通の場合において、痰が絡むなら痰の粘稠度を軽くして痰切れを良くして出し易くするのではないだろうか。根本的な治療で痰が減るのであれば一番ありがたいことだが、それができないとしたら、水分を減らして硬くして口には出せなくなることが身体にとって良いことだろうか?その先には肺炎が待っている。
サラサラの痰ならば、喉まで出てきていれば吸引できるものが、引くこともできなくなることが果たして良い道だろうか?
水分が減るということは、痰のことだけではなく、身体全体の水分が減るということだから、血液も尿も濃くなるだろう。ということは、尿路感染症になりやすく、唾液が減ればますます口腔内乾燥は進むと同時に抵抗力はなくなり気道感染をお越しやすくなる。酸素や栄養の運搬を担っている血液量も減ることになれば…
ナースに「私は痰は出せる方がいいと思っています。皆さんの手間はかけてしまうと思いますが、今まで通りの吸引をしてもらえれば、夜間はヘルパーさんレベルの吸引でも構わないです。それでもダメな時には寿命だと思います。けれど、水分量を減らしたことで、痰が粘稠になり吸引することもできずに肺炎になって命を落とすことがあれば、これは予測ができることだし人為的なものだと思ってしまいます。」と言ってしまった。
本当にそう思ってはいるのだが、正しい判断かどうかはわからない。
私が思うことは、どちらにせよ死に向かっているのは同じ。けれど、死ぬことを考えてのケアをするのか、生きるためのケアをするのかが違うように思えてならない。
リスクマネジメントをした上で水分を減らすのであれば、居室の湿度や温度管理、感染症予防対策を徹底し、そのケアプランの立案と説明、そして同意の上での実行があってこそだと思うのだ。
私はただただ母のことが大事なのだ。真剣に考えている。施設に苦情を言いたいわけでは決してない。
どうか心を寄せてはもらえないだろうか。
私は即座に「いいえ。心停止しているのが明らかな状態での搬送は不要です。」と答えた。私はこの考えは一貫している。何度もその手の話はしてきているのに、「え?!変わったんですか?」と驚かれた。
肺炎や膀胱炎など、一時的な感染症などで点滴などの治療により回復の見込みがある場合には搬送して欲しいと今も思っているし、お願いしてきたのは事実だ。
私が熱心に母の世話をしているのを見ているだけに、そう思ってしまうのだろうか。
11月16日(金)施設担当医の回診時、痰絡みが多くなってきているので、いつ窒息による呼吸停止、心停止がきてもおかしくないという説明を受け、医師は痰を減らすには水分量を減らすしかないと言っていた。私は黙って聞いていた。
11月17日(土)午前中が入浴日で、正午頃に面会に行き、たまたま便臭がしたのでオムツを開けてみると、陰部にべったりと白い膿が付着していた。私は水分を減らすことのリスクを心配していた矢先の出来事だったので、直ぐに医務室へ行き報告し、水分量を減らしたかを確認したところ、「大して影響のない程度の量を減らした。」という答えだった。私はもう一度その場で「尿が汚くなっています。その辺りを考慮してお願いします。」と施設を後にした。
11月20日(火)これまでの間に確かに痰は減ってきている。正確に言えば、口から直ぐのところで目立ったゴロゴロはしていない。でも、気管支の辺り(サクションチューブでは届かない辺り)ではゴロゴロとした音が聴こえている。・・・尿の明らかな汚れはない。
私はずっと真剣に考えている。考えた上でナースに訊いてみた。「水分量は減らしていますか?」と。「200ml/日だけ減らしている。」という答えだった。そして「痰絡みがひどくなっているからね。でも、それで痰は減ってきていますよ。」と。
痰は咳き込むことで口腔内までは出せていたが、吸引をしなければならない。自分で飲み込むことも多くあった。ただし、痰の量が多いということは、誤嚥のリスクが高く、窒息する可能性も高いということだ。だから痰の量を減らそうという方針なのだと私は理解した。
しかし私が思うのは、普通の場合において、痰が絡むなら痰の粘稠度を軽くして痰切れを良くして出し易くするのではないだろうか。根本的な治療で痰が減るのであれば一番ありがたいことだが、それができないとしたら、水分を減らして硬くして口には出せなくなることが身体にとって良いことだろうか?その先には肺炎が待っている。
サラサラの痰ならば、喉まで出てきていれば吸引できるものが、引くこともできなくなることが果たして良い道だろうか?
水分が減るということは、痰のことだけではなく、身体全体の水分が減るということだから、血液も尿も濃くなるだろう。ということは、尿路感染症になりやすく、唾液が減ればますます口腔内乾燥は進むと同時に抵抗力はなくなり気道感染をお越しやすくなる。酸素や栄養の運搬を担っている血液量も減ることになれば…
ナースに「私は痰は出せる方がいいと思っています。皆さんの手間はかけてしまうと思いますが、今まで通りの吸引をしてもらえれば、夜間はヘルパーさんレベルの吸引でも構わないです。それでもダメな時には寿命だと思います。けれど、水分量を減らしたことで、痰が粘稠になり吸引することもできずに肺炎になって命を落とすことがあれば、これは予測ができることだし人為的なものだと思ってしまいます。」と言ってしまった。
本当にそう思ってはいるのだが、正しい判断かどうかはわからない。
私が思うことは、どちらにせよ死に向かっているのは同じ。けれど、死ぬことを考えてのケアをするのか、生きるためのケアをするのかが違うように思えてならない。
リスクマネジメントをした上で水分を減らすのであれば、居室の湿度や温度管理、感染症予防対策を徹底し、そのケアプランの立案と説明、そして同意の上での実行があってこそだと思うのだ。
私はただただ母のことが大事なのだ。真剣に考えている。施設に苦情を言いたいわけでは決してない。
どうか心を寄せてはもらえないだろうか。
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コメント
今朝の富士山は凛として真っ白な雪化粧がやけにきれいで美しかった。愛する母を想うnoriちゃんの心だと思った。お母さんの快復を祈ります。
No title
皆さん、お久しぶりです。すっかり寒くなりましたね。
お母さん、娘さんが見守っているので大船に乗ったつもりでこれからも長生きしてください。
お母さん、娘さんが見守っているので大船に乗ったつもりでこれからも長生きしてください。
ひげじい、そちらは大分気温が下がってきたのではないですか?
母の施設も常時エアコンがONの状態なので、乾燥が気になるシーズンです。口呼吸をしていることが多いので、口の中がカピカピになってしまい、喉を痛めたり、感染を受けやすい状態なので、この冬を乗り切ることが課題でもあります。
できる対策は何でもやろうと思っています。
気持ち良く生きて欲しいから。
いつもありがとう。
母の施設も常時エアコンがONの状態なので、乾燥が気になるシーズンです。口呼吸をしていることが多いので、口の中がカピカピになってしまい、喉を痛めたり、感染を受けやすい状態なので、この冬を乗り切ることが課題でもあります。
できる対策は何でもやろうと思っています。
気持ち良く生きて欲しいから。
いつもありがとう。
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